私の彼、斎藤君。
ものすごくエッチで、ものすごく変態な彼。
彼に負けず劣らずエッチで変態な私は、そういうところに惹かれて彼とのお付き合いを始めた。彼との出会いは出会い系サイトによってもたらされたもの。

いくらかメールのやり取りをして、お互いに相性が良いことを確かめ合った私たちは、初めて顔を合わせたその日にいきなり体を重ねた。
お互いに、異性に飢えていた以上の何か強大な欲望に支配されていた。
後から冷静に考えても驚くほど、私たちにはためらいというものがなかった。

私たちは、異常なシチュエーション出のエッチを好む。
それはそれは、今日にいたるまでいろいろなところでエッチしてきた。
直近のものでいえば、公共図書館でのあるまじき痴態。
斎藤君はその行為の後、次は電話ボックスでエッチしようと言いだした。
普通ならためらう。
そしてけんか別れするカップルも珍しくないはずだ。
しかし私は普通ではないので、彼の言葉を承諾した。
そして、驚異的な「電話ボックスでのエッチ」を決行する日が、ついにやってきた。
お互いのコンディション、特に私のコンディションは万全である。
せっかく、大好きな彼とエッチするのだから、気持ちよくなれねば意味がない。
私たちが望むセックスのあり方はとにかく異常で、多くの人の目からはそれが和姦であると理解できないだろう。
けれども、どれほど異常なシチュエーションでのプレイを楽しんだって、その行為のすべては同意の上で行われている。
もちろん、斎藤君のやり方があまりにも変態的で、私でさえ素直に驚かされることが少なくないが、その驚きさえ、リスクラバーな私にとっては興奮のためのスパイスなのである。

超が付くほど変態な私たちが、平和裏に出会うことができたのも、出会い系サイトがあったからこそであろう。
出会い系サイトは、あらゆる出会いの形を可能にする扉だ。
当人たちがある程度積極的になって行動すればの話だが。
ネットの世界にはいろいろな人がいるのだ。
だから、異端であっても、同じように異端な者同士で理解しあえる。
エッチしたくてたまらないから相手を探してますと宣言しても、それで相手が見つかることだってあるのだ。

今回、電話ボックスでことを始めるにあたり、特に気を使ったのが時間帯だ。
あまりに人通りが多い時間におっぱじめると、さすがに問題になってしまう。
いくら「他人に見られたい願望」があるとはいえ、無事にセックスを完了できなければ意味がない。
かといって、他人に見られるかもしれないというリスクがまったく感じられない状況下でエッチしてもつまらない。
だからこそ、人通りは決して多くないが、通る可能性ならあるという時間を選んだ。
それが、午後十一時半。
夏場なので、電話ボックスの中で裸になっても凍死することはないだろう。

私たちはまず、普通のカップルがするような、ごく普通のデートを楽しんだ。
高校生の男女が楽しむようなものだ。
思い切りハメを外していると、あっという間に楽しい時間が過ぎていく。
閉園時間まで粘るというようなことをせず、ちょっと時間にゆとりを持たせて切り上げ、リーズナブルな値段設定で若者から人気のレストランでご飯を食べた。

おなかもいっぱいになって、戦闘態勢は完璧だ。
私たちは、午後九時くらいから帰路につく。
そして、目的の電話ボックスにたどり着いたのがだいたい十一時ごろ。
すでに人通りは少なくなっていたが、それでもまだ焦ってことを始めるべきではないと思われたのだ。

今回のシチュエーションについて、一つだけやむを得ずリスクが上がってしまった点がある。
自分たちの住んでいる地域から離れた場所にある電話ボックスを探す、という行為が案外難しく、どちらかがすむ地元から最適な場所を見つけるしか方法がなかったのだ。
ここで問題になるのは、どちらの地元でエッチするかということ。
私の地元でやってもよかった。
けれども、目撃者が現れてことが騒がれた時、どういう形で納めることが最小のリスクで乗り切れるかということを考えれば、女の私がうわさの中心に立つよりも、斎藤君が泥をかぶってくれた方がまだましだろうということになったのだ。
まったく根拠はなかった。
本来なら、こんなバカな計画は中止すべきだったのかもしれない。
それでも、私たちの決意は揺らがなかった。
変態的なプレイをしたいという欲望に、どうしても勝てなかったのだ。

だから私は斎藤君に連れられ、彼の地元へ向かった。
通っている高校が違う私たちは、もちろん地元も違う。
ここには以前にも来たことがあるが、懐かしさを感じるほど地理に詳しいわけではない。

彼が案内してくれた場所に、確かに電話ボックスはあった。
一度、試しに入ってみたが、意外と広い。
二人でこもってセックスにふけることは十分に可能だ。
しかし、けっこうの時間までにはまだ十分ほどの余裕がある。
私はこの機会に、以前から一度斎藤君に尋ねてみたかったことを聞いてみることにした。

斎藤君は、私のどこを好きになってくれたんだろう。
容姿とスタイルにはそれなりに自信がある。
変態的な部分も、彼にとっては魅力的だったのだろうか。

思い切って聞いてみると、半ば予想通りの答えが返ってきた。
彼いわく、私の魅力は。
おっぱいが大きい、スタイルがいい。
顔が可愛い。
変なことしてもあんまり起こらない。
エッチなところもかわいい。
背伸びしないので、しゃべっていて疲れない。
などなど。
付け加えるなら、私が斎藤君に惹かれた理由も似たようなものだ。

おそらく、私たちは自分の人生について過度な期待をしていないのだ。
夢をかなえるためとかなんとかいって、長期的な未来を見据えた生き方をしていない。
ものすごくせつな的で、行き当たりばったりだ。
こんな生き方を批判的に見る人もたくさんいるだろう。
けれども私たちは、自分たちのこんな生き方が間違っているとはあまり思わない。
私たちが求めているのは、壮大な夢ではなく、もっともっと正直な欲望だ。
もちろん、私は将来的に大学に進学するつもりだ。きちんと就職だってしたい。
それは斎藤君にとっても同じことだろう。
けれども、愛する男女が自分の欲望を一番正直にぶつけあうセックスだけは、誰に何と言われようとも自分たちのやり方を変えてしまいたくない。

私たちと同じように、セックスを心のよりどころにしている男女は、他にもきっといる。
そんな生き方について批判する人がたくさんいることは、よくわかっている。
けれども、二人だけで行為に及ぶ限り、誰かに迷惑がかかるわけではないのだ。
もっともっと正直な生き方をしたっていいじゃないか。

午後十一時半、約束の時間。
律義に守る必要はなかったかもしれないが、確かにこの時間帯になると、当たりの人通りが一気に少なくなる。
ほとんど皆無といってもいいかもしれない。
とはいえ、私の視界、前方にはコンビニエンスストアが見える。
その中にはお客さんだっているかもしれない。
まさか店内から私たちの痴態をうかがい知ることは出来ないだろうが、それでも、誰かがこの電話ボックス前を通り過ぎる可能性はゼロではない。
やばい、本気で興奮してきた。
まだ何もされてないのに。
私はたぶん、本物の痴女だ。
でも、くれぐれも勘違いしないでほしい。
私は、相手の男が誰でもいいわけではない。
相手の男が好きな相手なら、何をされてもいい。
それだけの話だ。

斎藤君に背中を押され、私たちは続けざまに電話ボックスの中へ。
そして彼は一番に、私をぎゅっと抱きしめてくれる。
分かっていたことだけれど、彼は乱暴なことをするわけではない。
基本的に人畜無害だから、危うく彼が変態であることを忘れそうになってしまう。
これまでと同じように私に口づけをしながら、彼はさりげなく聞いてくる。
「今日は、さすがにちょっと急いだ方がいい? それともじっくりやる?」
「ん、じっくりがいい」
私は迷わずそう答えた。
特にこの後の予定も、明日の予定もない。
むしろ、誰かに痴態を目撃されるかもしれないという興奮の時間が一秒でも長く続いたほうが喜ばしい。
間違っても目撃されるわけにはいかないのに、何を言っているんだろう私は。
「もし誰かに見られたら、悪者は僕一人だ」
「いえ、これは同意の上のセックスですって、私がちゃんと言うわ」
「同意の上で、電話ボックスに女の子を閉じ込めてレイプか。僕らはマジで狂ってる」
 確かに狂っている。
でも、何度も繰り返すように、私はこんな生き方が間違っているとはどうしても思えない。

誰だって、非日常的な体験をしてみたいと考えたことはあるはずだ。
特に私は幼いころから、非日常的な出来事に対するあこがれが人一倍強かった
成長するにつれて、非日常に関する興味はおのずと、性的な話題に移っていく。
大人たちが禁忌として子供に語らない火遊びの数々。
それらは私の頭の中で勝手なイメージとして膨れ上がっていく。
大人たちがそろって口をつぐむということは、「それ」はとてもいいことなのだろうか。
良いことだからこそ、私たちに語りたがらないのだろうか。
セックスに対するイメージがある程度頭の中に出来上がるまで、私はそんなふうに考えていた。

さらに成長すると、セックスに対する正しい知識が、少しずつ頭に刻み込まれていく。
それはとても教科書的なもので、辞書的なものだ。
私がそれらの知識だけで納得していたら、今日のような変態にはなっていなかったかもしれない。
あれは十五歳の時だっただろうか。
そうだ、高校受験のことで頭がいっぱいになりかけていた時期。
私は、とんでもない現場を目撃した。
ある意味では、殺人現場と同じくらい、あるいはそれ以上に衝撃的なものだったかもしれない。

塾の帰り道、先生にながながと質問を繰り返したせいで、帰宅する時間が遅くなったことは気になっていた。
お母さんにはあらかじめ連絡しておいたので心配されることはなかったが、夜道は危険だからくれぐれも気をつけなさいとくぎを刺された。
幸い、自宅と塾の距離はそれほど離れていなかったので、私はなんとかなるだろうという楽観的な思いで帰路についた。

塾と自宅をつなぐ道の途上には、小さな公園がある。
昼間は小さい子供を連れた母親たちでそれなりのにぎわいを見せ、夕方頃には、少し年齢の進んだ少年少女たちが野球やサッカーなどの球技に興じる、そんな場所だ。

当然、その日は時間が遅かったので、公園には人影がない、はずだった。
ところがである。
公園には人影があった。
より正確に言うなら、二つの人影が。
時刻は夜の十一時半。
私以外に、その公園に目を向けている物はいない。
街灯があるからわかったことだが、人影の一人は男性で、もう一人は女性だった。
彼らは私が視線を向けていることに気が付いていない。
もし気が付いていたら、自分たちが及んでいた行為を中断しただろう。
私のようによほどの変態でない限りは。

まず私の目に飛び込んできた異常は、ほとんど全裸に近い状態で、口をパクパクさせている女性。
必死に声を押し殺している様子がうかがえたが、私には聞こえてしまった、彼女の喘ぎ声が。

それに対する男性が何をしているのか。
当初、私にはよく見えなかった。
街灯の明かりでは、男性の上半身しかはっきりと見えなかったせいもある。
男性はごく普通に服を着ていて、奇声をあげたりしていることはなかった。
けれども、一緒にいる女性があられもない姿をしているというだけで、異常な状況は十分すぎるほど伝わってくる。

彼らはいったい何をしているのか、目を凝らしてみて、ようやく分かった。
男性は下半身に何も身につけず、自らのペニスを、女性の恥部に突き立てていた。
当時の私でも知識として知っていた。これは「セックス」である。
ところが、当時の私はセックスというものをどのような形でおこなうのか、よく知らなかった。
男女がセックスをすると妊娠する。
私の頭にあったのはそういう知識だけ。
セックスのスタイルや価値観に多様性が見られることなど、考えたこともなかった。

全裸にされた女性の表情には、恐怖や憎しみなどの感情が一切浮かんでいなかった。
彼女は純粋に、女性としての幸せに浸っているようにしか見えなかった。
例えば、夜遅い時間に公園で大人同士の営みをすることは、世間的に見てかなり異常な行いかもしれない。
けれども、彼らがお互いに了承したうえでセックスしていることは一目瞭然だった。
そうでなければ、裸に剥かれた女性の表情に説明がつけられない。

けっきょく、男性が絶頂を迎えて自分のそれを女性から引き抜くまで、彼らが私の視線に気づくことはなかった。
女性は営みの間、豊満なおっぱいを振り乱し、小さく喘ぎを漏らして、男性のすべてを受け入れていた。
当時、中学生だった私には考えられないくらい立派なおっぱい。
今でこそ立派なものを持っているつもりだが、女性のシンボルとしての大きなおっぱいが、当時からの憧れだった。

オトナって、あんな風に自分の体で遊ぶんだ。
セックスって、あんなにいやらしいこともできるんだ。
私は、男女の痴態にくぎ付けになった。
とはいえ、私が現場を目撃されていることを彼らに知られてはならない。
男性がフィニッシュを迎える瞬間を見届けてすぐ、私は自宅へと急いだ。
足音を聞かれるのが怖くて、思い切り走ることができなかった。
まるで誰かを尾行するようなゆったりとした足取り。
家にたどり着いてから、すぐにお風呂に入ってしまいなさいとお母さんに言われたので、その言いつけに従った。
公園での痴態を目撃した時から、私には気になることがあったのだ。
着ていたものを脱いで、下着姿になる。
そうして、私の疑念は確信に変わる。
彼らの行為を見ていた際、股間に感じた生々しい違和感。
下着の上からあそこを触ってみて、私は思わずため息を漏らした。
私のあそこはぐっしょりと濡れていた。
私が変態的な快楽に目覚めたのは、たぶんあのときからだと思う。

私が過去の記憶に浸っている間、斎藤君は優しい愛撫を続ける。
私が本気で感じているかどうかは、息遣いに耳を傾ければおおよそわかるのだそうだ。
仮に私が「感じたふり」をしていてもたいていはばれる。
斎藤君はどうしようもない変態だけれど、その分を補って余りあるほど繊細な男の子なんだ。
だからセックスが上手なのだろう

私のあそこはもう濡れているのだけれど、まだ彼は私の服に手をつけない。
私が「じっくり」とお願いしたからだろうか。
今日の前戯はいつもより丁寧だ。
喜ばしいことだが、スカートが汚れてしまう前に裸にしてほしい。
彼が背中から、私のおっぱいを揉み揉みする。
経験則から分かっていることだが、彼はどうやら背中から私のおっぱいを揉むことにこだわりがあるようだ。
私としては、服の上からじゃなくて生で揉んでほしいなあとか、いっそ前から乳首を吸ってほしいなあとか、口に出すとはしたない願望が色々とあるのだけれど、特に何も注文せずとも、彼はけっきょく私の体を絶頂に導いてくれる。
だから全面的に信頼している。

彼がようやく私のシャツをつかみ、そっと脱がせにかかる。
今日のブラジャーは水色。
かわいいと思ってもらえたら嬉しい。
彼は私の服を律義に畳んで、電話ボックスのラックの上に置く、そして、スカートも同じように。

あたりが真っ暗だから、電話ボックスのガラスが鏡の役割を果たす。
下着姿の私と、冷静な顔で私にいたずらをする斎藤君が映っている。
やがて彼は私のブラジャーを脱がせ、珍しいことに、手にした下着をまじまじと見つめてから、すでに脱がせたシャツとスカートの上に重ねる。
「今日のブラ、かわいい?」
「うん、すげえかわいい」
あまり期待せずに聞いたのに、斎藤君はあっさりと下着をほめてくれた。
何事につけても、他人をほめることは重要だと思う。
特に、男性が女性に贈るほめ言葉は格別だ。
斎藤君はどうしようもない変態だけれども、そのあたりのことをよくわかっている。
私こそ、彼のことを変態扱いしすぎて問題があるかもしれない。

さて、私のショーツを斎藤君がそっと掴んで、運命の時間。
まさか自分が電話ボックスの中で素っ裸になる日が来るとは、想像だにしていなかった、
今のところ、通りに人影はない。
順調だ。
実害はなく、私はスリルを楽しんでいる。
私を裸にしてから、斎藤君はまた胸を揉むのに忙しそうだ。
彼はおっぱいが好きだな、赤ちゃんみたいだ。
けれども、似たようなことを以前彼に指摘した際、やんわりと反論された。
彼は別にすべてのおっぱいが好きなわけではなく、大きいおっぱいが好きなのだそうだ。
そうして私のおっぱいは、彼の判断基準に照らし合わせて文句なしに大きいそう。
ひとしきり私の胸を揉みしだいてから、彼は私の体をくるりと反転させ、向き合う形を取る。
かたくとがった私の乳首をまじまじと眺める斎藤君。
それだけでかなり照れる。
顔から火が出る前に早くなめてほしい。

ほどなくして、彼の口に含まれた乳首がいやらしい音を立てる。
快楽のためなら容赦がない。
私のあそこからは愛液が滴る。
彼は私のおっぱいを弄るのにあまりにも忙しいらしく、どうしても下半身がおろそかになっている。
私は仕方なく、ほてった恥部を自分の手で慰めることにした。
オナニーするときの感覚で、おまんこに指を突っ込む。
気持ちいい。
今すぐにでもエクスタシーを迎えられる。

おっぱいへの総攻撃があまりにも激しいので、今回は初めから我慢がきかなかった。
自分で自分をあおったせいもある。
私は気持ちよく果てた。
斎藤君の方はどうだろうか。
もしまだ溜まっているなら、後で抜いてあげよう。

そんなことを考えていると、彼が再びぎゅっと抱きしめてくれた。
その際、さりげなく彼の股間に手をやると、あからさまに硬くなったペニスの感触があった。
私の妄想が膨らむ。

そのあと、彼が私のおまんこに指を入れてきたので、流れに任せることにした。
自分でするより、大好きな人にしてもらう方が気持ちいい。
あ、あ、だめ、いっちゃう。
小さく吐息をもらした、その時だった。
斎藤君が、小さくうめいた。
いったいどうしたのだろうかと、彼の表情をうかがうと、あからさまな驚愕が読み取れた。
反射的に電話ボックスの外へ目をやると、ひとりの少女がそこで立ち尽くしていた。
少女といっても高校生くらい。
彼女が手にしていたらしいコンビニのレジ袋が、地面に落ちている。
どうやら痴態を目撃されたらしかった。

凍りつく私たちと少女。
けっきょくのところ、先に溶けたのは少女の方だ。
見てはいけないものを見てしまったとばかりに、血相を変えて走り出し、すぐに見えなくなってしまった。

「見られたわね」
「ああ、見られたな」

考えられる限りの最悪のシナリオ。
それでも私たちは完全に開き直ってしまい、異常なほど冷静だった。何尾と足りとも私たちの幸せを邪魔することはできない。
そんな思いが胸を支配していたのかもしれない。
それが思い上がりであったとしても、べつにかまわないのだ。